
立谷沢川流域は、江戸時代まで出羽三山詣りの表参道として賑わいました。
参詣者は、奈良時代から最上川舟運の水駅として栄えた清川で舟を下り、羽黒古道をたどって、はじめの参詣地である羽黒山へ登りました。
義経記には、源義経が平泉へ逃避行する際、弁慶は羽黒山からこの古道を下り、清川の御諸皇子神社で義経一行と合流し一夜を明かしたと記されています。 地域の仲間たちが復活させた羽黒古道では、蜂子皇子ゆかりの史跡やマンサクといった山野草木に触れながら、登ることができます。
蜂子皇子ゆかりの史跡
羽黒古道には、蜂子皇子の墓とされている『行者塚』や、修行中に亡くなった幼い僧の死を悼んで建てたとされる墓『稚児塚』など、蜂子皇子ゆかりの史跡が多く残されています。

出羽三山の開祖 蜂子皇子
羽黒山頂にある墓は、東北地方唯一皇族の墓として、宮内庁が管理。湯殿山を丑歳に開山した理由か丑歳に参詣すれば、12回お参りしたのと同じく、大変御利益があるとされている。みはらしの丘
羽黒古道後半に差し掛かると現れるひらけた場所で、休憩をするにはぴったりです。とても眺めが良く、晴れている日は庄内平野と日本海を一望することができます。

羽黒山山頂
羽黒古道を登りきると羽黒山山頂へ到着します。山頂には、祖霊供養の社殿『羽黒山霊祭殿』と月山・羽黒山・湯殿山の神様が合わせて祀られている『三神合祭殿』があります。 三神合祭殿を参拝すれば、それら三山を廻ったことになるとされます。現在の三神合祭殿は文政元年(1818年)に再建されました。

羽黒古道トレッキング
地域の仲間たちが復活させた羽黒古道は、蜂子皇子ゆかりの史跡や、マンサクといった山野草木に触れながら登ることができます。 その際、羽黒山修験道を守る会の方からガイドしてもらい、さまざまなお話を聞きながら、楽しくトレッキングできます。